昆虫×街歩きという新しい絵本体験
「意識の高いカナブンとカメムシ」シリーズ第3作のテーマは「お散歩」。
今回の舞台は東京・高円寺。アートとサブカルの街を、ふたりの昆虫がディープに探検します。
ストーリーあらすじ
物語は、高円寺駅での久しぶりの再会からスタート。
「意識の高い」ふたりが、観光ガイドには載っていないような地元住民ならではの視点で、高円寺の魅力をディープに紹介していきます。
アート、カルチャー、古着、個性豊かなカフェなどが点在する高円寺。
ふたりのユニークなやりとりを通して、街の魅力や知られざるスポットが楽しく描かれています。
ユーモアとちょっぴり皮肉が効いた語り口で、大人も子どももクスッと笑える一冊。
高円寺の街を歩いている気分になれる、読むだけでお散歩気分が味わえる絵本です。
カナブンとカメムシの絵本「高円寺を語らう」
鳥のさえずりが聞こえる休日の朝、「コーヒー豆挽き」はカナブンのモーニングルーティンです。おしゃれなステンレス製ミルにコーヒー豆を入れると、カナブンはマキタ製インパクトドライバーで豆を挽きます。環境にやさしくデザイン性が高いペーパー不要のステンレスドリッパーはカナブンの大のお気に入りです。

サーリネンのコーヒーテーブル(リプロダクト)&チェア(リプロダクト)に座り、コストコで買ったカークランドのコーヒーを飲んでいると、パートナーのカメムシも起きてきたようです。
「モーニングは何がいい?」カナブンが聞くと、カメムシは「うん、じゃ、キャラメルフラペチーノエクストラコーヒーウィズチョコソース&チップ・ノンファットミルク、プリーズ?」とオーダー。カナブンは、カメムシのオーダーを作りながら、今日の「待ち合わせ街歩き」に行こうと誘いました。

カメムシはすっかりウキウキ気分になりました。さっそく、二人は早めの朝ルーティン・3分プランク。

目が覚めたカメムシは先に駅に向かいます。待ち合わせ街歩きは、あえて駅で待ち合わせする街歩きなのです。
先に出かけたカメムシの一方、カナブンもいつもの朝活があります。お気に入りのアプリをソニーのノイキャンイヤホンWF-1000XM5かオープンランプロ2骨伝導イヤホンか、日々の気分で決めるのです。

骨伝導イヤホンを取りつけ、セミナーを聞きながら、カナブンは駅に向かいます。

さて、先に待ち合わせ場所についたのはカナブン。カメムシは電車に乗ってきたのでした。「お久ぶりです。カメミです」とかしこまった挨拶に慌てたカナブン、「カナ吉です。げ、元気だった?」とドギマギしてしまうのでした。

今日、二人がやってきた街は東京都杉並区のJR中央・総武線で行ける高円寺。高円寺はサブカルや古着、夏の阿波踊りが大変有名な、下町風情が残る街です。ディープな街として紹介されることが多い高円寺ですが、今日は地元の住民目線で散策することにしました。

あづま通り商店街〜早稲田通りまで
さっそく高円寺駅北口からあづま通り商店街を散策し、早稲田通りまで歩いてきた二人。「実はこの辺り、高円寺じゃなくて中野区なんです」とカナブンは得意げです。

通りを行きかう車を見ながら、高円寺とは全く関係ないシトロエンの車の話に夢中です。なんでも、外車のシトロエンとプジョーとフィアットの車体が同じなんですって。

「むし社」昆虫ショップへ
そんな話をしている間に到着したのが、早稲田通り沿いのスーパーマーケット・・・ではなく、その建物の3階にある「むし社」。ここには百匹以上のクワガタ、カブトムシがいる昆虫好きにはたまらないショップなのです。カメムシもおうちに連れて帰りたいお気に入りの子を見つけたようです。

人気スポット「大和陸橋」とハトのフン
むし社を出て、さらに中野方面に歩くと、早稲田通りと環状七号線の交差点「大和陸橋」に着きます。ここでまたカナブンのうんちくが出てきます。どうやら、この環七をずっと板橋方面に向かうと、中山道との交差点の名前も「大和町」なので、間違えやすい、ということです。

そんな、高円寺とは全く関係ない話をしながら、大和陸橋の交差点を渡る二人。どうやらここは、上からハトのフンが降ってくる、知る人ぞ知る交差点のようです。そこを少し住宅街に入ると、銭湯の上越泉。小さな露天風呂があるこの銭湯に、カナブンは素敵な思い出があるようです。

平和の森公園で飛行機を眺める
上越泉を過ぎ、妙正寺川に沿って平和の森公園に向かうと、公園では紙飛行機を飛ばす人がたくさんいます。その上空には本物の飛行機が何機も行き過ぎます。

おもむろにスマホを取り出したカナブンは「なるほど・・・あの飛行機はロサンゼルス空港から羽田に向かっているんだな・・・」とつぶやきました。カメムシはびっくり!なんでそんなことがわかるのでしょうか。実はカナブンが見ていたのは飛行機の航路がわかるアプリ。この公園は羽田空港行の経路だからたくさん飛んでいるそうです。

公園をぐるっと一周し、富士山を見て再び高円寺駅に戻りましょう。

路地裏残る中通り商店街
次は路地裏が残る中通り商店街。散策しているとカナブンが急にセットバックの歌を歌い始めました。カメムシが「セットバックって何?」と思っていると、カナブンはセットバックについて、「塀のでっぱりは変わりゆくわが街の最後の砦」と謎の説明をしてくれました。誰もそんな風に高円寺を見ていないでしょ・・・、カメムシはすっかりあきれています。

住宅街から中通り商店街に戻ると、昔ながらの定食屋さんも残ります。カナブンは思い出したように、先日、あらかわ遊園に行った帰り、定食屋に立ち寄った話を始めました。ところが、ウッカリ屋さんのカナブンは、カメミではないカメムシと出かけた話をしてしまったのです。

高円寺が誇る白い巨塔 高圧線鉄塔
「次のウッカリはないよ!」とカメムシにこっぴどく叱られたカナブンなのでした。 気分と取り直して、次にカナブンは紹介したのは、なんと白い鉄塔。どうやら「杉並線NO33」という名前が付いている巨大な鉄塔のようです。中央線からも見えること巨大なタワーは高円寺を横断する電線のようですが、それを話題にするのはカナブンだけのようです。

自然あふれる癒しの空間 馬橋公園
そんなマニアックな話をしながら、ようやくたどり着いたのが馬橋公園。

ここ公園の小さな池にはコイやザリガニ、カメが住んでいて、緑が生い茂る空間はメトロノームを持って瞑想するのにもピッタリな環境です。木々が風に揺れる音、鳥の鳴き声、子供たちの声・・・、穏やかな時が流れます。

散策ラストのグルメスイーツ
ここから再び中央線の高架下に戻ると、いよいよグルメタイムです。

意識の高い二人が大好きなショッピングセンター「ビッグA」。「高円寺と言えばすあま!」は二人の共通認識のようですが、このお店もすでに阿佐ヶ谷なんですって。

大いに高円寺を語らい満喫したカナブンとカメムシ。でもカメムシはまだ帰りたくないようでクネクネ、モジモジしています。「じゃ、オザキフラワーパークにいって次の企画を考えますかっ!」とカナブンの提案。どうやら次回はデザイナーズチェアについて語らいたいようです。「語らう~?」「らうらう~」と二人は高円寺をあとにするのでした。

今日の高円寺散策のルート
今日の高円寺散策で、カナブンとカメムシが行った場所は、高円寺駅から北に歩き、早稲田通りから住宅街を抜けて平和の森公園、駅に戻って中通り商店街を歩きつつ、馬橋公園から再び中央線の高架下に戻るルートでした。

終わりに
読むだけでお散歩気分が味わえる「高円寺×昆虫絵本」。
この作品をきっかけに、街歩きや絵本の新しい楽しみ方が見つかるかもしれません。






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